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VOL.15 千葉県君津市消防本部の「救助工作車Ⅱ型」をセイバーズがレポート!

2021年

千葉県君津市消防本部

セイバーズカタログVol.48に掲載、千葉県君津市消防本部の『救助工作車Ⅱ型』をセイバーズがレポート!!

君津市全域(318.83㎦)を守る平均年齢32歳の若き戦士

千葉県南部に位置する君津市。都市雇用圏における東京都市に含まれる。北西部は東京湾に面しており、京葉工業地帯の一画を形成している。内陸部は房総丘陵の山岳が連なる。

千葉県君津市消防本部は、平均年齢32歳と、若さみなぎる戦士が揃っている。管轄地域は君津市全域(318.83㎦)と広い。

今回、様々な現場に対応するために約1年6ヶ月掛けて考案した救助工作車が完成した。「集中力や団結力には長けている隊だ。」と言う小泉消防士長と髙澤消防士長が中心となり考案した、現場の想いがたくさん詰まった車体をセイバーズがレポート!!

 

■第7回全国消防職員剣道大会 団体戦優勝

■全国消防救助技術大会 入賞

救助工作車Ⅲ型
シャーシ 日野レンジャー
全 長 7,760mm
全 幅 2,360mm
全 高 3,200mm
ホイールベース 3,790mm
最小回転半径 約6.50m
車両総重量 11,925kg
乗車定員 5名
総排気量 5,123cc
駆動形式 4×4
ウィンチ ロッツラー5.0t
クレーン ユニック2.9t
照明装置 湘南工作所 超高輝度LED 6,000W相当
配備年月日 令和3年3月
艤装メーカー 帝国繊維

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▲撮影当日の様子(オフショット)

▲フロントデザイン

▲バックデザイン

「RESCUE」の文字が目立つようにベースはブラックをチョイス。自分たちでデザインした。シェブロンマーキングも採用し、昼間は車体に馴染んでいるが夜間は反射し後続車に危険を知らせる。隊員の命を守るため、安全対策も万全に。

▲ファーストレスポンダージャッキ

素早い作業が可能なように手動式を2機搭載。車1台分の重量への対応可能。

▲FPS-COM5000VAタイプ

拡声器機能付きVA面体も5個導入。救助作業中の声掛けもしやすくなる。その他、無線機連動型のRC面体も1台導入した。

▲ドレーゲルUCF9000

高性能熱画像直視装置は今のところ千葉全域で2台のみ。隊員が受傷しないように内部の温度を測定、モード切替で要救助者の有無を確認。測定温度の指定も可能。

▲後部座席を資機材スペースへ

後部座席は1席減らし、資器材スペースにした。マイクを後部座席にも設置することで、隊長の負担を軽減。空気呼吸器は全席埋め込み式にし、背負って屈めばロックが解除されるスマートドッグに。

▲ずぼら充電で車内のコンセントは常時使用可能。

▲森山鉄工MTカートWing

取り出してサッと開くMTカート。

高速道路などで事故が起き、渋滞で現場に辿り着けない場合もこのカートで資機材を運ぶことができる。少ない隊員でも遠くに運ぶことができる便利なアイテム。

▲LUKAS S788eW/SP555eW/E100/R521eW

LUKASeWシリーズ。車両のドア開放など幅広い現場で活躍が期待できる。全てのツールを電動に移行し、油圧用ホースなどによる活動制限等をクリアさせた。

▲アルインコ マキシムベースCSG18TC

今回はアルインコのマキシムベースが収納されていたが、土砂災害時に備えて900㎜×1800㎜のコンパネや単管パイプが収納できるように設計。災害時にはコンパネを使用し、土砂に阻害されずに救助作業に集中できるように工夫。車体の両側から出し入れが可能。ここに限らず全ての収納スペースを広めに取ったのは、市内に1台の救助工作車が様々な現場に対応するためである。

▲1人での作業も可能に

今まで2人でないと降ろせない梯子も、レバーを引くことで1人でも作業可能なように設計。ローラーを装着し、1人で運べる仕様にした。

▲KHFL-CT87 上段3段強化仕様

今まで2人でないと降ろせなかった梯子も、レバーを引くことで1人でも作業可能なように設計。ローラーを装着し、1人でも運べる仕様にした。

お話を伺ったのはこの方

消防士長

小泉 圭介さん

髙澤 尚人さん

(取材当時)

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